Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

NEWS

2016.10.18

BMWが米・テスラへの対抗で全モデルにEVを設定?

昨年あたりから、EV普及のネックになっているバッテリー容量拡大に関する情報が流れ始め、それに連動してEVの航続距離拡大が注目されるようになってきました。

BMW_i3

BMWは今年3月、電動車両と自動運転車の拡大を柱とする2025年までの経営戦略「NUMBER ONE NEXT」を発表。

ハラルド・クルーガーCEOによれば、今後PHVやBMW「i3」に続くピュアEVなど7モデルを投入するそうで、年内にバッテリー性能の向上により、航続距離を200km(+40%超)に拡大した「i3」を発売する計画とか。

一方、米テスラは年間8万台のペースでセダンやSUV系のEVを生産しており、2018年までに年間50万台を生産できる体制を着々と準備中。来年には従来モデルよりも低価格なセダン「モデル3」の投入を予定しているようです。

こうした状況を受け、同CEOは10月11日、米WSJの取材に対して「全てのブランドとモデルのEV化を組織的に進める」と述べたそうです。

BMWでは既存モデルのハイテク化に取り組んでおり、先月には「MINI」のピュアEVを2019年に、BMW「X3」のピュアEVを2020年にそれぞれ投入すると発表。

10月16日には同社のHP上でMINIのPHVバージョンを紹介するなど、電動化をアピールしています。

しかし米国では、昨年来からの原油価格低下によりガソリン価格が低下しており、従来のように低燃費車よりも大型SUVへの人気が高まっており、HVやPHVも含め、電動車へのニーズが低減しているのが実情。

調査会社オートデータによると、「i3」の2015年の世界販売台数は約2万5000台でしたが、今年9月の米国における同車の販売台数は、前年同月比で77%減の391台と低迷しています。

こうした状況から、米市場でのEV展開に際しては、やはりリーズナブルな価格帯のSUV系ラインナップから充実させる必要性がありそうです。

Avanti Yasunori・画像:BMW)

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