Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

NEWS

2016.12.3

私が「タイヤテスター」に!? ワクワクPOTENZAドライブ・参加レポート【TGRF2016】

TGRFで2014年から毎年開催されているブリヂストンの「ワクワクPOTENZAドライブ」こと「タイヤ乗り比べ体験」。

開催場所のショートサーキットはイベントの多い会場からやや離れており、徒歩ではなかなか行けないためか(構内巡回バスで移動可)、やや知名度が薄い印象。ですが、大変面白そうなので、今回挑戦してみました。

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体験プログラムは、タイヤと比較試乗のブリーフィング(説明)後に実際の試乗を行います。さらにランフラットタイヤの説明と試乗もできます。

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ブリーフィングの講師はジャーナリストの石井昌道氏。エコ走行技術の伝道師としても活躍中です。

タイヤの比較評価をするにあたり、違いが良く判る走り方として「急ハンドルを切らない」、「舵角を少なくする」、「同じ速度で走行する」などのノウハウを披露されました。ほかに、ブリヂストンタイヤの開発担当の方と一緒に、今回比較するタイヤの開発の方向性や構造の違いを分かりやすく説明されました。

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今回体験する2種のタイヤは目指す達成目標が違うため、構造材の枚数まで違うなど、こちらもドライバーとして一度聞いておくべき内容が沢山ありました。

ブリーフィング終了後、いよいよショートサーキットで先導車に従って走行を行います。

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2周(ストレート通過1回)しピットイン。異なるタイヤを履いた同じ車に乗り換え、再度2周走ってタイヤの違いを体験します。

今回比較に使用するタイヤは、転がり抵抗の低い低燃費・高寿命に優れた、いわゆるエコタイヤの「エコピアEX20」(セダン・クーペ向け)と、ハイグリップタイヤのトップグレード「ポテンザRE-71R」です。

そんなの簡単だろ!…と、思われるかもしれませんが、ラベリング制度(2010年からタイヤ業界で採用している基準)による等級分類でのウエットグリップ性能は、ポテンザとエコピアは共に“等級a”と遜色ないのです。

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路面はしっとり濡れた感じ。差が判るかなぁ…。

試乗車は86とプリウスアルファ、そしてアクアの3車種が用意されました。石井講師によれば、タイヤの比較という点では、86はシャシー性能が高過ぎ、プリウスアルファは車重が重過ぎ、アクアが最も比較しやすいそうです。

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今回私はアクアに試乗。まずはエコピアからテストです。ピットレーンを出て、コースに入っていくとゴムの細板をひいた上を通過します。登りながら左にターン、右に大きく回り込みその先で左の最終コーナー。ストレートでは60kmまで加速。

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パイロンで作られたシケインを通過し、2周目に入ります。2周目はゴムの波状路を通過せずに1周。最終コーナーからピットレーンに入り、RE71Rを履いた車を乗り換えます。

ピットレーンを出る所から早くもほうほうナルホドと、その差を実感した次第です。私もどちらかといえばハイグリップタイヤ信者でしたが、競技に参加しない限りは「車体との相性の良いタイヤ」の重要性を実感しました。

色々ドキドキのテストドライバー体験でしたが、自分でハンドルを握ることができる試乗会場での比較体験の満足度は予想以上でした。

試乗の順番が参加した回の一番最後(48番目)だったので、最初から最後までおよそ1時間半程でしょうか。ちなみに、ランフラットタイヤ同乗体験は時間の都合で参加出来ませんでした…残念!

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ブリーフィング中の話にもあったのですが、タイヤは購入時に「試し履き」ができませんよね。

同じ車種で、製造時期が同じ頃で、新品同様の別グレードのタイヤ比較、なんてトップカテゴリーのレーシングドライバーか自動車ジャーナリスト、メーカーの社員にでもならない限り機会はまず無いでしょう。

しかし、このイベントは我々一般ドライバーの運転経験値をグッと増やします。しかも申し込み順&無料で体験できるとは!(個人の感想です)

来年も開催されたら是非参加すべきイベントです。「ハイグリップタイヤ最高!」と思っているアナタ、目からウロコが落ちますよ。

(川崎BASE)

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