Motor Fan's YEAR 2016

三栄書房

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2016.8.25

新型セレナの広さ、燃費、注目装備は?

1991年の初代登場以来、5代目にスイッチした日産セレナ。モデルチェンジのたびに台数を増加させ、国内の軽自動車をのぞく日産の登録車でエース級の存在となっています。

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ここでは、プロパイロットをのぞいた新型セレナのポイントについてお届けします。

ボディサイズはベース車が全長4690×全幅1695×全高1865mm、ハイウェイスター系は全長4770×全幅1740×全高1865mm、ホイールベースは2860mm。

先代のベース車は、全長4685×全幅1695×全高1865mm。ハイウェイスター系は全長4770×全幅1735mm×全高1865mm。ホイールベースは2860mmで同値。

ベース車は先代よりも全長が5mm、ハイウェイスター系は全幅が5mmワイドになっています。ハイウェイスターこそデザイン面から5ナンバー枠を突破していますが、基本的にボディサイズの制約があるため、ほとんど変わっていません。

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新型セレナは室内長が180mmも長くなり(サードシートスライド付車が180mmで、それ以外は110mm延長)、室内幅は65mmワイドに、室内高は20mm高くなっています。

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なお、新型セレナはクラスナンバー1の室内長、室内幅としています(日産調べ。全高1.8m以上の1.5L〜2.0Lクラスの8人乗りミニバンで、3列目シートスライド装着車との比較)。

さらに、室内の広さだけでなく、Aピラーのスリム化やメーターデザインを工夫することで前方、左右の見晴らしの良さを確保したとしていますが、確かに前方視界はパノラマビューのようで開放感は抜群。

ただし、ボンネット前やAピラー下側付近の視界など、見切りのしやすさはもう少しという印象なのは、カウルトップ高がやや高いためかもしれません。

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使い勝手で新しいのは、SUVなどでお馴染みのガラスハッチをリヤゲートに追加した「デュアルバックドア」の採用で、車両後方にスペースがない場合でもガラスハッチのみを開閉することで荷物の出し入れが可能になっています。

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また、スライドドアの自動開閉機能に加わったのが「ハンズフリースライドドア」。

インテリジェントキーをバッグやポケットなどに入れておけばスライドドアの下に足先を入れて引くことで、自動でオープンまたはクローズします。リヤドアのアウターハンドル下側にセンサーがあり、一度操作できれば慣れそう。子どもを抱っこしていたり、荷物で両手がふさがっていたりする際に重宝しそうです。

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ほかにも、シートスライド時の操作力を大きく軽減したり、3列目の乗降性の向上、690mmに達する2列目の超ロングスライドシートを設定したりすることで、乗降性、居住性を向上させるなどの工夫が凝らされています。

2列目と3列目の広さは、上記のような工夫で確実にアップされているのは朗報ですが、フロアから座面までの高さ(ヒール段差)が身長171cmの私には少し不足気味に感じました。

それでも先代よりも数cm高くなっていますし、3列目はとくに座面の前後長もかなり余裕がありますが、少しシートの高さが低く感じるのは、跳ね上げ時の操作性、斜め後方視界の配慮によるものでしょう。

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エンジンは先代と同じMR20DD型ではあるものの、高圧縮化(11.2から12.5)や徹底した効率化などにより、新ベルトテンショナー構造などによりモーターと組み合わせた燃費は17.2km/Lと、先代のSハイブリッドよりも2km/L向上。

さらに、新型には4WDにもSハイブリッドを設定し、最高で15.8km/Lというカタログ燃費を得ています。

(文/塚田勝弘 写真/冨士井明史)

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